FUJIFILM FinePix F30

教室 / School Days

【写真1】
FinePix F30作例写真

ISO400 分割測光 プログラムAE F4.3 1/110 +1.0EV
焦点距離:18.1mm(35mm判換算:82mm相当)

【写真2】
フジノンレンズによる作例写真

ISO400 分割測光 プログラムAE F4.9 1/150 +1.0EV
焦点距離:22.1mm(35mm判換算:100mm相当)

【写真3】
ファインピックスF30作例写真

ISO200 分割測光 プログラムAE F7.1 1/800
焦点距離:8.0mm(35mm判換算:36mm相当)
直前の撮影で露出補正を-1.0EVに設定し、この写真もそのまま撮影。できあがった写真が暗かったため、フォトショップのスマート補正で明るめに補正した。

【写真4】
フジノンレンズによるサンプル写真

8.0mm ISO200 分割測光 プログラムAE F5.6 1/550 -1.0EV
焦点距離:8.0mm(35mm判換算:36mm相当)

【写真4】中央部の等倍画像
ファインピックスF30の中央部等倍切り出し画像
画面中央部はかなりシャープです。

【写真4】左上の等倍画像
FinePix F30周辺部サンプル画像
葉の周囲に色収差というか、いわゆるパープルフリンジを感じさせる。中央部に比べれば解像度も低下しているが、フィルムカメラの時代にはこういった描写は普通だった。


ファインピックスF30の発売は2006年5月27日。
このページの写真の撮影日は2007年4月から6月。
そして今、この文章を書いているのが2014年9月。

8年前の写真を見返して、あらためて思ったこと。
「35mm判フィルムカメラの写りって、こんな感じだったよなあ」

デジタルカメラにとっては、フィルムカメラの写りに追いつき追い越すことが目標だった時期があるのだが、このファインピックスF30の写真を見ると、ほぼ追いついているように感じる。
細かい部分を見ると、逆光の明るい部分が飛んだり、周辺部の画質が低下したりしているが、フィルムカメラの時代は普通のことだった。現在のデジカメの(特に優秀な)レンズのように、すみからすみまでシャープ、なんてことは、まずなかった。
やや軟調な描写で、過剰に誇張したところのない画像は、いま見るとたいへん好ましく感じ、フィルムカメラの写りを思い出させる。

ファインピックスF30の公称画素数は630万画素(一般的なCCDに換算すると350万画素前後…※後述)であり、600万画素や300万画素でも、フィルムカメラと同等に近いと感じるのである。

フィルムカメラの解像度をデジカメの画素数に換算するとどれくらいか、という議論が以前にあり、感覚的には600万画素前後だと思う。(2005年頃のネット上の書き込みを見ると1億画素というような意見もあるが、銀塩写真の粒子の大きさを想定した話であり、それを撮像素子の大きさにあてはめるのは見当違いです。

2007年当時、私はホームページ用の写真撮影にFinePix F30を使っていた。
電子的なレンズ収差補正機能はないので、広角側では湾曲収差が出る。今のカメラに比べ画素数が少なかったり、ややコントラスが低かったりで(後処理にはそれでよい)、最終的にはフォトショップで画像のシャープネスを上げて使用することがあったが、特に問題なく使っていた。


FinePix F30の仕様

有効画素数:630万画素
撮像素子:1/1.7型 スーパーCCD ハニカムHR 原色フィルター採用
「スーパーCCD ハニカム」というのは、8角形の受光素子をハチの巣の断面のように並べた富士フイルム独自のCCDのことで、受光面積が広く画質がすぐれていると言われていました。630万画素となっていますが、一般的なCCDに換算すると(厳密な換算はできないのかもしれないけれど)350万画素くらいだったはずです。

このページに掲載した写真の元サイズは4枚共に、
記録画素数:2848×2136ピクセル

レンズ名称:フジノン光学式3倍ズームレンズ 焦点距離:f=8.0mm~24.0mm (35mmフィルム換算:36mm~108mm相当) 開放F値:F2.8~F5


このページに掲載した写真は4枚共、画面がわずかに左に傾いているように感じる。少しだけ右に回転させて傾きを修正したいように感じる。気のせい? 撮影時にカメラが傾いていたのか、あるいは液晶表示とセンサーの角度にズレがあったのか? すでに手元にないカメラなので検証できません。

(撮影2007年・公開2014/09/07・最終更新2015/01/02)