FUJICOLOR400

MINOLTA α-9000 , SIGMA AF-APO 75-300mm F4.5-5.6

ギター少女 / Guiter Girl 1987

【写真1】【写真2】
minolta α-9000作例写真

サービスサイズのプリントを2枚並べてスキャン(印画紙1枚の外枠の大きさ:縦115mm×横82mm)
スキャン画像のシャープネスをフォトショップで少し上げています。
ASA400のネガカラ―フィルムであるフジカラー400を使用しているので、銀塩写真ならではのやや粒状感を感じさせる写真ですが、シャープに仕上がっています。

【写真3】
SIGMA AF-APO 75-300mm F4.5-5.6作例写真

サービスサイズのプリントをスキャン(印画紙外枠大きさ:縦115mm×横82mm 白縁部分を削除して掲載) スキャン画像のシャープネスをフォトショップで少し上げています。

会場の照明の具合なのか、ネガフィルムからプリントする際の具合なのか、写真1・2と写真3の色調が異なっています。


1987年の銀塩写真

ネガがどこかにあるはずなので機会があればネガを直接スキャンしたいのですが、ひとまず手元にあったサービスサイズのプリントをスキャンしてみました。

撮影した1987年(昭和62年)、つまり銀塩写真(フィルムカメラ)の時代、写真はサービスサイズにプリントするのが一般的でした。
28年後、この文章を書いている2015年現在ではスマートフォンの小さな画面で写真を見ることが一般化しています。
時代は変われど、手軽に写真を楽しむには、片手に載る程度の大きさであればよい、ということです。(もちろん昔も今も、写真を大きく引き伸ばすことはありますが)

1987年時点で、光量の少ない屋内でASA400のネガカラーでこれくらいシャープに写るようになっており、銀塩写真の写りが必要十分なレベルに達していた、ということです。
(必要十分なレベルに達したからこそ、7年後の1994年にはカシオのデジカメQV-10が登場したり、9年後の1996年には35mm判よりひとまわりサイズが小さなAPS(アドバンストフォトシステム)カメラが登場したりと、新たなテクノロジーへの動きが出てきたのでしょう)


【撮影メモ】
記憶ですが、フィルムはフジカラー400、カメラはミノルタα-9000を使用。レンズはシグマのAF-APO 75-300mm F4.5-5.6で、いわゆるオリーブドラブ(Olive Drab)と呼ばれる緑系の色の鏡筒でした。短期間のみ販売された特別色のレンズだったような記憶があります。そのためか、インターネットで検索してもオリーブドラブ仕様のこのレンズの情報が出てきません。

撮影時の絞りは開放(F4.5-5.6)に近く、シャッター速度は1/125~1/250くらいでわりと速めだったと思います(同時に撮影した他の写真を見ても被写体ブレはない)。もしかすると1脚を使用していたかもしれません。

当時私は、望遠レンズはあまり使わなかったので大口径望遠ズームまでは入手しませんでしたが、仮に大口径レンズを使っていればF5.6ではなくF2.8で撮影できたことになり、フィルム感度はASA100で間に合い、画質(粒状性)はさらに良かったはずです。そういったことからも、ネガカラ―で十分な画質の写真が撮れる時代になっていたことがわかります。

ネガカラーを使う上での悩みは、プリントが機械まかせなので、できあがった写真の色調や露出が撮影時のイメージとは異なっているケースが多かったこと。
このページのような写真では、撮影段階で適正露出にしておいても、プリント時に背景の黒に影響され人物が露出オーバーになることがしばしばありました。DTP店によっては、ネガを確認して担当者が補正を加えてくれるケースもあり、このページの写真は、比較的よくしあがっています。

1990年前後になると、自動プリント技術が向上したのか、プリントの大外れは少なくなりました。また個人的には厳密な仕上がりが必要な状況ではリバーサルフィルムを使うようになりました。

【写真2】の拡大画像・その1
シグマ AF-APO 75-300mm F4.5-5.6作例写真

シャープネスはスキャン画像のまま。
粒状感はあるが粒子は細かい。諧調も良好。プリントからのスキャンでこれくらい諧調が出ているので、ネガフィルムからスキャンすればもっと良いかも。
黒い服のしわと縫い目、指先はシャープに見えるが、ギターや弦はピントが甘く見える。どちらも合焦範囲内で、暗部がシャープに見えているだけなのか、あるいはギターはアウトフォーカスなのか?

【写真2】の拡大画像・その2
FUJICOLOR 400 作例写真

シャープネスはスキャン画像のまま。
目玉おやじのマスコットの質感がよく出ている。

デジタル写真の等倍画像と比較して優劣を議論してもしょうがないが、銀塩写真の場合、フィルム選択によって写真のできあがりが大きく異なった。フィルムの画質がボトルネックになるケースも多かった。このページの写真の写りも、カメラやレンズの性能よりもフィルムの影響が大きいと判断し、富士フイルムのディレクトリに掲載しました。
ミノルタα-9000もシグマAF-APO 75-300mm F4.5-5.6も、この撮影条件では文句のつけようのないレベルで性能を発揮しています。


【おまけ】

モノクロームにしてみました。
(フォトショップでグレースケールに変換)

【写真1・モノクロ】【写真2・モノクロ】
シグマ AF-APO 75-300mm F4.5-5.6作例写真

【写真3・モノクロ】
ミノルタα-9000 作例写真

(撮影1987年・公開2015/01/03)